反転授業/反転学習

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どうして「反転授業」はそんなに注目を集めるのですか?

なぜなら,予習をさせた上で授業が出来る方法だから…
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反転授業
 
関連情報

20140612「全国初、小中学生向け動画講座を配信した市」(読売新聞)
20140611「学力アップ 大学の新授業とは」(NHKおはよう日本)

反転授業(読売新聞)
20140613「(8)対面のメリット最大限、公立小中で課題も
20140612「(7)大学生が受け身脱却、活発に議論
20140607「(6)DVD・スマホでも動画見て予習
20140606「(5)予習の習慣で学ぶ意欲アップ
20140605「(4)動画教材作りが負担 業者活用も
20140604「(3)動画繰り返し再生、学習時間増えた
20140530「(2)「促す」指導、試行錯誤の教員
20140529「(1)端末で予習、授業で深く理解

20140224「記者ノート:反転授業の学び合い」(毎日新聞)
20140220「「反転」で学力向上を DVD活用で自宅予習 篠山東中学校」(丹波新聞)
20140220「反転授業「知っている」4割 高校・大学教員ネット調査」(朝日新聞)
20140219「東京大学がedXに参加、MOOCを用いた「反転授業」も実施」(日経BPネット)
20140129「佐賀)反転授業を公開 武雄市」(朝日新聞)
20140117「「反転授業」大学でも 動画で予習→教室では実習」(朝日新聞)
20140114「“普段の授業”がICTで変わる」(ITpro)
20140104「プロの授業、無料で提供 サイトに動画、学校へ」(朝日新聞)
20140104「「教わる」からの卒業模索 端末で予習、授業で反復」(朝日新聞)

20131224「反転授業とタブレット端末…武雄市の英断とその課題」(PC Online)
20131002「タブレット端末で予習、佐賀県武雄市の市立小学校で「反転授業」試行へ」(朝日新聞/BCN)
20130926「「反転授業」とは何か? 成績が大幅にアップとの報告も【争点:教育】」(ハフィントンポスト)
20130924「「授業、まず家で」試行へ 動画見て予習→教室では応用 佐賀・武雄市が「反転授業」」(朝日新聞)

OER OCW MOOCs一覧

開始/発足
ALISON 2007年
iTunes U 2007年
Kahn Academy(米国) 2008年
Udemy(米国) 2010年
OpenStudy(米国) 2010年
MITx(米国) 2011年12月
iversity(ドイツ) 2011年11月
NPTEL(インド) 2011年11月
OpenLearning(オーストラリア) 2012年
Udacity(米国) 2012年1月
NovoEd(米国) 2012年3月 Stanford’s Venture Lab
Coursera(米国) 2012年4月
edX(米国) 2012年5月
HarvardX 2012年10月
Future Learn(英国) 2012年12月
OpenUp Ed(欧州) 2013年4月
Canvas.net(米国) 2013年9月
学堂在线(中国) 2013年10月
Wide World Ed(カナダ) 2013年10月
Open2Study(オーストラリア) 2013年10月
FUN(フランス) 2014年1月
Gacco(日本) 2014年4月
mooc.org(米国) 2014年
HarvardX for Alumni 2014年3月

米国高等教育におけるLMS市場占有状況

 LMSとはLearning Management Systemの略で「学習管理システム」のことです。実際には,授業科目を管理して,その内容や教材,課題や出席,評価などを一括管理できます。
 米国の高等教育機関が採用しているLMSの市場シェアに関して面白いインフォグラフィックがありましたので紹介します。

Higher Education LMS Market Share for Institutional Adoption

 元の記事は20131109「State of the Anglosphere’s Higher Education LMS Market: 2013 Edition」(e-Literate)です。

 インフォグラフィックは正確な占有率としてではなく,あくまでおおまかな概要をつかむためのものとご理解ください。

学校のコンピュータ設置台数

 日本の公立学校を対象に調査されたコンピュータ設置台数の経年グラフです。現在,目標台数(推計4,883,617台)に対して2,854,622台で58.8%という達成程度です。
 このような現状に加え,教員が授業用に使うためのコンピュータが想定されていない(普通教室常備は教員用として使えるか議論の余地がある)というのが現実です。これで教員にICT機器の活用に長けるよう期待するのは酷かも知れません。

学校のコンピュータ設置台数

※目標台数は,小中高各校パソコン教室42台(特別支援学校8台)+各普通教室常備2台+普通教室用可動式コンピュータ40台+特別教室6台+教員1人校務用1台を条件として平成25年3月時点のデータで算出しました。もしも,児童生徒1人1台の条件で計算すれば,より多くの台数が必要であることになります。
 (文部科学省「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」結果を利用)

学校教育の情報化関連政策

関連政策名 目標(一部分)
1985 学校教育設備整備費等補助金
(教育方法開発特別設備)
20億円
1990 教育用コンピュータ整備費補助
(5カ年計画)
小学校3台
中学校22台
高等学校23台
特殊学校5台
1994 教育用コンピュータ新整備計画
(6カ年計画)
小学校22台
中学校42台
高等学校42台
特殊学校8台
1998 公立学校におけるインターネットの利用について(通知) インターネット接続100%
1999 情報化による教育立国プロジェクト 校内LAN整備100%
2000 教育用コンピュータ整備計画
(6カ年計画)
小学校42台
中学校42台
高等学校42台
特殊学校8台
普通教室に各2台
特別教室に6台
2001 e-Japan戦略 人材育成の強化
・情報リテラシーの向上
・ITを指導する人材の育成
・IT技術者・研究者の育成
・コンテンツ・クリエイターの育成
2002 e-Japan重点計画 – 2002 教育及び学習の振興並びに人材の育成
学校教育の情報化等
・学校の IT環境の整備
(高速インターネット常時接続/2005年度までにコンピュータ教室における1人に1台使える環境の整備のほか、普通教室等への整備を推進し、教育用PC1台あたり児童・生徒5.4人の割合を達成)
・IT 活用型教育の本格的実施の推進
・IT指導力の向上
・教育用コンテンツの充実・普及
・教育情報提供体制の整備等
・IT活用型教育の本格的実施の推進
・障害のある子どもたちへの対応
2003 e-Japan戦略II 利活用時代のIT人材の育成と学習の振興
2003 e-Japan重点計画 – 2003
2004 e-Japan重点計画 – 2004 継続施策の拡充検討
(1)IT分野の専門家の育成・活用
①高度なIT人材の育成
②外国人IT人材との連携
(2)学校教育の情報化等
①学校のIT環境の整備
②IT指導力の向上
③教育用コンテンツの充実・普及
④教育情報提供体制の整備等
⑤障害のある子どもたちへの対応
⑥IT教育の充実
(3)国民のIT活用能力の向上
①障害者・高齢者のIT利用の促進
②地域におけるIT利用の支援
(4)ITを活用した遠隔教育の推進
(5)人材育成施策に関する方針の明確化
2006 IT新改革戦略 次世代を見据えた人的基盤づくり
〜全ての教員へのIT機器の整備、IT活用による学力向上
(光ファイバ等による超高速インターネットに常時接続)
世界に通用する高度IT人材の育成
〜産学官連携体制の構築
2006 重点計画 – 2006 すべての教員にPC配備
児童生徒3.6人当たり1台の教育用PC
(クラス用可動式コンピュータ40台含む)
・学校におけるIT基盤の整備
・教員のIT活用指導力の向上
・児童生徒の学力向上のための学習コンテンツの充実
・児童生徒の情報活用能力の向上
2007 重点計画 – 2007 初等中等教育における改革
・学習指導要領改訂に向けた見直し
・初等中等教育段階からの高度IT人材の早期発掘育成
・先進的かつ効果的な教育の推進
・IT環境の整備
2008 第1期教育振興基本計画 IT新改革戦略に基づき
平成22年度までに校内LAN整備率100%
教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数 3.6人
超高速インターネット接続率100%
校務用コンピュータ教員 1人1台の整備
すべての教員がICTを活用して指導できるようになること
教育委員会や小中高等学校等への学校CIOの配置
2009 デジタル新時代に向けた新たな戦略 ~三か年緊急プラン~  デジタル教育の推進
デジタル活用人財の育成・活用
校内LAN整備率100%、児童生徒3.6人に1台のコンピュータ整備、普通教室や特別教室における地上デジタルテレビ、電子黒板等の配備
2009 原口ビジョン フューチャースクールによる協働型教育改革
・デジタル教科書を全ての小中学校全生徒に配備(2015年)
・フューチャースクールの全国展開を完了(2020年)
2010 新たな情報通信技術戦略 2.地域の絆の再生
(3) 教育分野の取組
・子ども同士が教え合い学び合うなど、双方向でわかりやすい授業の実現
・教職員の負担の軽減
・児童生徒 の情報活用能力の向上が図られるよう、21 世紀にふさわしい学校教育を実現できる環境
3.新市場の創出と国際展開
(3) 若い世代の能力を活かした新事業の創出・展開
iii)高度情報通信技術人材等の育成
これからの高度情報通信技術人材等が備えるべき資質・能力、確保すべき人材の数について、経済界、大学、専修学校等の関係者及び関係府省が認識を共有した上で、初等中等教育段階の子供たちへの取組を含め、2010年中に高度情報通信技術人材の育成・登用に向けた具体的なロードマップを策定する。また、ベンチャー起業家や企業経営者について、情報通信技術を活用した経営等の普及を促進する。
【内閣官房、総務省、文部科学省、経済産業省等】
2010 教育の情報化ビジョン(骨子)
2011 教育の情報化ビジョン ・子どもたちに1人1台の情報端末環境を整備することが重要な鍵
・携帯性に優れた高機能な情報端末の活用
・電子黒板、プロジェクタ、実物投影機、地上デジタルテレビ等の提示用デジタル機器
・超高速の校内無線LAN環境を高いセキュリティを確保した形で構築
・デジタル教科書・教材の供給・配信
・災害時等に備えた学校における情報通信技術に関する環境整備
2011 情報通信技術人材に関するロードマップ ・情報通信技術に関して資質のある子どもたちに対する取組の充実
2012 新たな情報通信技術戦略工程表 改訂版 教育分野の取組 工程表
2013 日本再興戦略 産業競争力の源泉となるハイレベルなIT人材の育成・確保
・ITを活用した21世紀型スキルの修得

2010年代中に1人1台の情報端末による教育の本格展開に向けた方策を整理し、推進するとともに、デジタル教材の開発や教員の指導力の向上に関する取組を進め、双方向型の教育やグローバルな遠隔教育など、新しい学びへの授業革新を推進する。また、来年度中に産学官連携による実践的IT人材を継続的に育成するための仕組みを構築し、義務教育段階からのプログラミング教育等のIT教育を推進する。

・人材のスキルレベルの明確化と活用
2013 世界最先端IT国家創造宣言 人材育成・教育
・教育環境自体のIT化

学校の高速ブロードバンド接続、1人1台の情報端末配備、電子黒板や無線LAN環境の整備、デジタル教科書・教材の活用等、初等教育段階から教育環境自体のIT化を進め、児童生徒等の学力の向上とITリテラシーの向上を図る。
あわせて、教える側の教師が、児童生徒の発達段階に応じたIT教育が実施できるよう、IT活用指導モデルの構築やIT活用指導力の向上を図る。そのため、指導案や教材など教師が活用可能なデータベースを構築し、府省の既存の子供向けページも教材等として整理し、積極的に活用する。また、企業や民間団体などにも協力を呼びかけ、教育用のデジタル教材の充実を図る。
これらの取組により、2010年代中には、全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校で教育環境のIT化を実現するとともに、学校と家庭がシームレスでつながる教育・学習環境を構築する。
また、新しいモノづくりであるデジタル・ファブリック(3Dプリンター等)やロボッティックス、プログラミング、情報セキュリティ、コンテンツ作成等、学生等が、将来を展望した技術を習得できる環境整備を教育環境のIT化とともに進める。

・国民全体のITリテラシーの向上
・国際的にも通用・リードする実践的な高度なIT人材の育成
2013 世界最先端IT国家創造宣言 工程表 ・IT利活用に関する実証研究の実施
・教育環境のIT化(最適な教育ITシステムの確立)
・IT利活用による教員の指導力の向上
2013 第2期教育振興基本計画 基本施策1 確かな学力を身に付けるための教育内容・方法の充実
1-2 ICTの活用等による新たな学びの推進
基本施策12 学習の質の保証と学習成果の評価・活用の推進
12-3 ICTの活用による学習の質の保証・向上及び学習成果の評価・活用の推進
基本施策25 良好で質の高い学びを実現する教育環境の整備
25-1 良好で質の高い学校施設の整備

良好で質の高い学びを実現する教育環境の整備
・良好で質の高い学校施設の整備
・教材等の教育環境の充実

教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数3.6人
電子黒板・実物投影機の整備
超高速インターネット接続率及び無線LAN整備率100%,
校務用コンピュータ教員1人1台の整備
地方公共団体に対し教育クラウドの導入
ICT支援員・学校CIOの配置
2013 創造的IT人材育成方針 
~ITとみんなで創る豊かな毎日~
指導する立場にある者の指導力向上と指導項目
時代に応じたIT機器・ネットワーク環境の整備
・時代に応じたIT機器の整備と教育環境の整備
・コミュニケーションを促進するネットワーク環境の整備
・各対象の能力を育成するための学習コンテンツの開発
・安全・安心にITの利便性を享受できる社会の構築
2014 学びのイノベーション事業実証研究報告書
2014 世界最先端IT国家創造宣言改定について 利活用の裾野拡大を推進するための基盤の強化
1.人材育成・教育
(1)ITの利便性を享受して生活できる社会の構築と環境の整備

学校の高速ブロードバンド接続、1人1台の情報端末配備、電子黒板や無線LAN環境の整備、デジタル教科書・教材の活用等、初等教育段階から教育環境自体のIT化を進め、児童生徒等の学力の向上と情報の利活用力の向上を図る。
あわせて、教員が、児童生徒の発達段階に応じたIT教育が実施できるよう、IT活用指導モデルの構築やIT活用指導力の向上を図る。そのため、指導案や教材など教員が積極的に活用可能なデータベースを構築し、府省の既存の子供向けページも教材等として整理し、積極的に活用する。また、企業や民間団体などにも協力を呼びかけ、教育用のデジタル教材の充実を図る。
これらの取組により、2010年代中には、全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校で教育環境のIT化を実現するとともに、学校と家庭がシームレスでつながる教育・学習環境を構築し、家庭での事前学習と連携した授業など指導方法の充実を図る。
また、新しいモノづくりであるデジタル・ファブリケーションやロボティクス、プログラミング、コンテンツ作成等、学生等が、将来を展望した技術を習得できる環境整備を教育環境のIT化とともに進める。

(2)日本のIT社会をリードし、世界にも通用するIT人材の創出
20140829 ICTを活用した教育の推進に関する懇談会」報告書(中間まとめ)
20150630 世界最先端IT国家創造宣言 改定
20150826 教育課程企画特別部会における論点整理について(報告)
20151221 チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について(答申)
20151221 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について(答申)
20151221 これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について ~学び合い、高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて~ (答申)
20160408 「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」中間取りまとめ
20160520 全ての子供たちの能力を伸ばし可能性を開花させる教育へ(第九次提言)
20160520 世界最先端IT国家創造宣言 改定
20160602 日本再興戦略2016 3.イノベーションの創出・チャレンジ精神にあふれる人材の創出
(1)イノベーション、ベンチャー創出力の強化

(2)経済成長を切り拓く人材の育成・確保
①第4次産業革命を支える人材育成・教育施策
・初等中等教育でのアクティブ・ラーニングの視点による学習、ITを効果的に活用した個に応じた習熟度別学習指導(アダプティブ・ラーニング)、発達段階に即したプログラミング教育の必修化など情報活用能力の育成の徹底を図るため、2020年度から順次開始される新しい学習指導要領の見直しを行う。
【プログラミング教育の必修化など新しい学習指導要領の実施:小学校2020年度~、中学校2021年度~、高等学校2022年度~】

・高等教育での数理・情報教育を強化するため、トップレベルのデータサイエンティストなどを育成する学部・大学院の整備を促進するとともに、全学的な数学教育の強化(標準カリキュラムの策定)等を実施する。
【来年度より具体的取組を開始】

・特定国立研究開発法人と国内トップの研究拠点や大学等が連携し、世界レベルの研究者を呼び込みつつ、IoT・ビッグデータ・人工知能等におけるトップレベルの研究と第4次産業革命を支える人材育成を一体的に行う。
【本年度より実施】

(3)成長制約打破のための雇用環境整備、多様な働き手の参画
20160616 「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議 中間まとめ
20160616 小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)
20160729 教育の情報化加速化プラン~ICTを活用した「次世代の学校・地域」の創生~
20161216 「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議 最終まとめ
20161221 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)
20170331 学習指導要領(小中学校)
20170621 学習指導要領解説(小学校)(中学校
20180330 「小学校プログラミング教育の手引(第一版)」
20180421 教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018(平成30)~2022年度)
20180608 Society 5.0 に向けた人材育成~社会が変わる、学びが変わる~
20180614 次世代の教育情報化推進事業「情報教育の推進等に関する調査研究」成果報告書
20180615 第3期教育振興基本計画 (ICTの利活用のための基盤の整備)
○情報活用能力の育成,デジタル教科書の開発・活用の推進を含むICTを活用した効果的な授業の実現及び教職員の業務負担軽減など,授業・学習面と校務面の両面でICTの積極的な活用を推進するとともに,情報セキュリティの確保を前提としつつ,学習者用コンピューターが無線LAN経由でインターネットを利用できる環境の整備や,統合型校務支援システムの導入・普及を加速化するなど,必要なICT環境整備を確実に進めていくことが必要である。ICTの利活用は,障害のある児童生徒等に対する合理的配慮の提供の観点からも重要である。また,大学においても,教育研究活動の基盤となるICT環境の整備に際して,情報セキュリティの確保を進めることが重要である。

○教育の情報化を加速するためには,国,地方公共団体,学校,家庭の役割を明確にし,それぞれの責任を果たしていくことが必要である。特に学校のICT環境については,地域や学校によってその整備状況に大きな差異が生じているのが現状である。今後,教育上・指導上の多面的な成果も考慮しながら,必要なときに,児童生徒一人一台の学習者用コンピューター環境で授業が行えるようにするために必要なICT環境整備を進めていくことが求められる。

○大学教育については,学生が主体的に学修するアクティブ・ラーニングへの展開を図るなど,教育の質向上の観点とともに,グローバルに進展している教育研究のオープン化に対応し,大学の知を広く国内外に発信する観点からもICTの利活用を推進することが求められる。
20180721 第3期教育振興基本計画を踏まえた,新学習指導要領実施に向けての学校のICT環境整備の推進について(通知)
20181122 新時代の学びを支える先端技術のフル活用に向けて ~柴山・学びの革新プラン~
20190311 最新技術を活用した教育の推進(規制改革推進会議公開ディスカッション)
20190329 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(中間まとめ)
20190607 デジタル時代の新たなIT政策大綱
20190611 AI戦略 2019 〜人・産業・地域・政府全てにAI〜
20190621 学校教育の情報化の推進に関する法律
20190625 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)
20191205 安心と成長の未来を拓く総合経済対策
20191219 GIGAスクール構想の実現について
2020

2020

教育と情報の用語集

用語 解説
ICT Information & Communication Technologyの頭文字。
情報通信技術を意味し,パソコンやインターネットなどの技術に対して呼称する。それに関連する機器を「ICT機器」と呼ぶ。
ITは Infomation Technologyの頭文字からなり「情報技術」のことを指す。このためICTとITの違いは「Communication 通信」を意識的に組み入れるかどうかの違いであることがほとんどであるが,使い分けは場面の慣例に従うことが多い。
EdTech Education(教育)とTechnology(技術)を掛け合わせた造語。
主に情報通信技術を活かして教育の可能性を広げようとする取り組みや事業,それに携わる人々のことを総称する言葉。
MOOC Massive open online courseの頭文字。
オンライン上で公開された大規模講義や授業コースを指し,複数形でMOOCsと呼ぶこともある。単に講義が公開されるものと違い,受講を経て評価を満たせば修了証が発行される点に特徴がある。
JMOOC Japan Massive Open Online Coursesの略。
日本でMOOCを普及推進していくために設立された組織の名称である。日本語団体名は「日本オープンオンライン教育推進協議会」となっている。
http://www.jmooc.jp
OCW Open Course Wareの頭文字。
大学等の講義で使われた教材資料あるいは講義映像等を広く公開する試み。MOOCがインターネットのために講義を開設するのとは違い,OCWは従来学内向けに開講されてきた講義をインターネットにも開く点が大きく異なる。
JOCW Japan OCW Consortiumの略。
日本でOCWを普及推進していくために設立された組織の略称である。日本語団体名は「日本オープンコースウェア・コンソーシアム」となっている。
http://www.jocw.jp/index_j.htm
反転授業 Flipped Classroomの訳語。 知識伝達を中心とした学習を自宅等での予習に前倒し,授業では予習を踏まえた発展課題における知識活用を通して学びを深める方法。授業で知識を学び,復習で発展問題を取り組む様とはひっくり返っていることからこの名が付いたとされる。
デジタル教科書 パソコン等の情報端末上で再生される電子的な教科書教材のことを指している。
これに当てはまるものは広範であるため,具体的定義は議論されている最中である。また「電子教科書」など他の呼び方との区別にも決着がついているとはいえず,用語としては曖昧なまま用いられているのが現状。
DiTT Digital Textbook and Teachingの略。
小中学生がデジタル教科書を使える環境を実現するために活動する組織の略称。日本語団体名は「デジタル教科書教材協議会」となっている。
http://ditt.jp
JAPET Japan Association for Promotion Educational Technologyの略。
学校教育の情報化対応を推進していく組織の名称。日本語団体名は「一般社団法人 日本教育工学振興会」となっている。
http://www.japet.or.jp
CEC Center for Educational Computingの略。
教育におけるコンピュータシステムの利活用を促進,普及啓蒙,調査研究する組織の略称。日本語団体名は「一般社団法人 コンピュータ教育推進センター」といなっている。
http://www.cec.or.jp/CEC/index.html
LMS Learning Management Systemの略。
学習管理システムのことであり,授業をコースとして,講義内容や教材,課題や評価を管理することができる。またコミュニケーション機能のついたものは,コース内での質疑や共同作業を支援する。システムにはいくつか種類がある。

教育とICTの世界

 教育とICT・情報界隈のキーワードを図にプロットしてみています。まだ未完成で,随時更新していきます。現時点ではキーワードを書き出しているだけで,位置関係は何も吟味されていません。

教育とICTの世界
 

モバイル端末を導入した通信教育や塾等

通信教育 対象 サービス開始 タブレット端末
備考
デジタルZ(Z会) 小学生 平成24年4月 Android
刷新のため平成25年12月で終了
スマイルゼミ(ジャストシステム) 小学生 平成24年12月 オリジナル
進研ゼミ・チャレンジタブレット(ベネッセ) 中学生 平成25年4月 オリジナル Android
スマイルゼミ(ジャストシステム) 中学生 平成25年12月 オリジナル
進研ゼミ・チャレンジタッチ(ベネッセ) 小学生 平成26年4月 オリジナル
進研ゼミ・チャレンジタッチネクスト(ベネッセ) 高校生 平成26年4月 オリジナル
対象 サービス開始
ひらめき★脳育コースi(俊英館) 小学生 平成23年4月 iPad
ドラキッズ(幼児教室) 幼児 平成23年11月 iPad
webスクール(浜学園) 小学生 平成24年2月 Android, iOS
FLENS(湘南ゼミナール) 小学生 平成24年3月 JL-T100 (Android)
iコース(学研教室) 小学生 平成25年4月 オリジナル
テレビドラゼミ(小学館×浜学園) 小学生 平成25年4月 Android, iOS
ミキハウスキッズパル 幼児 平成26年度より iPad
学習サービス 対象 サービス開始 備考
ドコモゼミ(NTTドコモ) 小学生
中学生ほか
平成23年9月 月額制で学習アプリを提供。平成25年9月で月額コース制サービスは終了した。
マナビノ(NTT-LS) 全般 平成23年10月 最新デバイスを活用した新しい学習スタイルを創り出すコンテンツマーケット
受験サプリ(リクルート) 受験生 平成23年10月 去問ダウンロードサイトとしてスタート後、ネット予備校サービス化
アプリゼミ(DeNA) 小学生

中学生
高校生
平成26年4月 NHKエデュケーショナルが教材を制作。小学生コースから順次サービス開始。

デジタル教科書プラットフォーム

 学習用端末の導入の話題とともに学習者用デジタル教科書への関心も高まり,関係業界でも様々な動きが起こっているようです。ここではプラットフォームに関する動きを雑ですが対比しながらまとめてみます。
 (※各陣営の立ち位置や動き方は違っているので対比とは言っても単純には比べられませんのでご注意ください。同じところが手がけても指導者用と学習者用の種類によっては内実が異なります。)

文部科学省
デジタル教材等の標準化
東京書籍
デジタル教科書
CoNETS 学研
共同開発プラットフォーム
大日本印刷
種類 学習者向け 指導者用(小中)
学習者用(高等学校向け)
指導者用
学習者用
指導者用
学習者用
指導者用
学習者用
惹起時期 2011年より 2013年度 200?年
デジタル掛図
2013/9/5
「CoNETS発足」
2014/1/27
共同開発発表
2013年
指導者用 予定 販売中 2014年秋以降に各社から商品情報発信
2014年内に実証実験について発表予定
2015年2月完成予定 2013年6月
実証実験
2013年9月
複数の教科書出版社と連携して実証実験
2014年4月
システム提供
採用規格 Flash技術ベース 国際標準規格のEPUB3をベース 未定
教科書の標準化にも柔軟に対応
不明
対象機種 Windows Windows
iOS
Windows
iOS
Android
調査中
特徴 ・豊富な映像やアニメーション
・多様な機能
・MY教科書エディタ
マルチプラットフォーム対応
・ユーザインターフェースの共通化
・学習情報の共有を図る
・導入の負担を軽減
・直感的に使えるインターフェースと安定的動作
・動画やアニメーション,音声等の導入
・スムースな連携
調査中
学びのイノベーション開発版 標準化案
学習者用 予定 実証実験中 標準化規格策定中 (高校)
2013/3/25
販売中
(特別支援)
開発中
同上 同上 同上
採用規格 Flashほか 国際標準に準拠 データ規格は不明(教科によって異なってもいる)
ビューアはネイティブアプリ
(特別支援)
EPUB3
対象機種 Windows
iOS
iOS
Windows8
特徴 ・電子書籍の国際標準に準拠する
・学習内容に応じた表示
・文字データの保持
・インタラクティブなコンテンツ,リンク
・共通メタデータの保持
・コンテンツ間での相互参照
(共通)
・教科書紙面を忠実にデジタル化
・辞書,問題集,ワークブックを収録
横向き見開き表示対応
(iOS)
・iPadならではの感覚的な操作
(特別支援)
学習者に配慮したビューア
参加企業
(発足時)
3社
東京書籍/光村図書/学研
1社
東京書籍
13社
大日本図書/実教出版/開隆堂/三省堂/教育芸術社/光村図書/帝国書院/大修館書店/啓林館/山川出版社/数研/日本文教
日立ソリューションズ
3社
学研教育みらい/学研/学校図書
2社
大日本印刷
教育出版

■文部科学省
http://jouhouka.mext.go.jp/problem_to_be_solved.html

■東京書籍
http://www.tokyo-shoseki.co.jp/soft/
http://manadigi.jp
http://jp.access-company.com/news_event/archives/2014/20140207/

■CoNETS
http://www.conets.jp

■学研
http://ghd.gakken.co.jp/news/hd/201401/20140127.html

■大日本印刷
http://www.dnp.co.jp/news/10088554_2482.html

ネット動画を録画する

 テレビ番組を録画して授業で見せたいときには,ハードディスクレコーダーなどを用いて録画し,DVDに焼いてダビングし,教室でDVDプレーヤーを使って再生することになります。

 また,最近では,ネット上にたくさんの動画があり,そのような動画の中に授業で使えそうなものも少なくありません。NHK学校放送番組もインターネット上で「NHK for School」というサイトを開設して番組を無料配信しているほどです。

 インターネット接続があって,タブレット端末と大画面テレビを用意すれば,こうしたネット動画を授業で自由に見せることができます。

 しかし,肝心のインターネット接続が確保できない学校の方が圧倒的なのかもしれません。中学校や高校に至っては,テレビも各教室にない場合がほとんどです。

 テレビについてはなんとか確保してもらうしかないですが,ネット接続がない件については,あらかじめ動画を録画して保存しておけば,タブレット端末だけでネット動画を再生して授業で見せることが可能です。

 ネット動画を録画する方法とは,動画をダウンロードすることです。

 「ダウンロード」ボタンが用意されているようなサイトであれば,クリックするだけでダウンロードが可能ですが,それは大変まれです。

 そこで,ダウンロードのためのソフトを使うと便利です。

ソフト名 ダウンロード 備考
「iSkysoft Free Video Downloader」(iSkysoft) Win版Mac版 YouTubeのみ
「Jaksta Media Recorder」(Jaksta) Win版Mac版

 たとえばYouTubeで公開されている動画をダウンロードしたい場合には「iSkysoft Free Video Downloader」(iSkysoft)というソフトがあります。高機能版は有料ソフトですが,ダウンロードできる対象をYouTubeに限定しているバージョンは無料です。

 このソフトで対応できない動画サイトもあります。

 その場合には,上のソフトと異なるダウンロードの方法を採用している「Jaksta Media Recorder」(Jaksta)というソフトを試してみるのも悪くないでしょう。

 これら2つのソフトは無料試用ができますので,ダウンロードしたい動画に適用できるかどうか試してから購入することができます。

 iPadアプリにも動画ダウンロードアプリがいくつか公開されていますので,iPadのみで完結したい場合にはそれらを試してみることになります。ただし,ダウンロードできたように見えても,実際にはネット接続がないと再生できないという場合もあるので注意が必要です。

 ネット動画も著作物であることには変わりありません。この場合も学校教育の目的の上で授業者本人による録画と利用を守ることには変わりありません。